不登校は甘えではない!改善するための通信制高校という選択肢を

不登校は甘えではない!改善するための通信制高校という選択肢を

通信制高校に進学する人は、いじめや人間関係の悩みがある人や、不登校だった人が一定数います。その生徒の保護者の中には、通信制高校に行くのは、甘えだという考えの人もいるようです。今回は、通信制高校に通うことは、甘えなのか?についてお伝えしていきます。

学校にいけない。悩む理由は人それぞれ

生徒自身は、いじめ等で不登校になり、苦しんでいますが、保護者は、本人の頑張ろうという気持ちが足りないからだと考えているようです。そのため、ただ怠けているだけだと思っているようです。しかし、生徒自身は、精神的にダメージを受けているので、頑張ろうと思える状況ではないという問題があります。怠けていて、甘えだと思われるかもしれませんが、決してそうではなく、そういう状況になっていることが問題なのです

人間関係の悩み

学校に行きたくない理由で、多いのが、人間関係の悩みです。いじめであったり、友達ができない等で高校に行くのが辛いようです。また、その他にも、先生との相性であったり、恋愛の悩みも絡んでくる場合もあります。人間関係は、最長で3年間同じ人と、一緒に過ごすことになるので、人間関係の悩みがあると、3年間抱えないといけないのは結構苦痛だと思います。

勉強の悩み

進学校等にあるケースですが、勉強についていけなくなって、高校に行くのが辛いというケースもあります。また、逆のパターンで、大学受験を目指しているけど、高校があまりそういうところに力を入れてなく、学校に行くのが時間の無駄に感じる人もいるようです。

不登校になってしまったときの対応方法

学校に行けない・行きたくないと感じた際の改善方法をまとめてみました。悩む学生さんや保護者さんも参考にしてみてください。

一度休学する

高校に行きたくないと思ったら、一度、休学してみることも良いと思います。授業料に関しては、免除される学校もあれば、減額という学校もあるようです。授業料に関して、気になる場合は、学校に問い合わせてみてください。

また、休学になった場合、その期間は、高校に在籍していないことになります。復帰した際に、単位や出席日数が足りず、留年になる可能性もあります。

他の全日制/定時制の高校に転・編入する

今通っている高校と違う高校に転・編入するというのも1つです。転・編入の違いは、転入学は、今高校に在籍していて、そこから違う高校に入学することです。編入学は、高校を退学していて、違う高校に入学することです。高校に転・編入すると、単位を引き継げたりするので、新しい高校で3年間在籍するのではなく、短い期間で卒業することができます。

通信制高校に転・編入する

全日制・定時制の高校以外にも自分の通うペースを選択しやすい通信制高校に通うというのも選択肢の一つです。登校する頻度は通信制高校によって異なるので、自分に合う通信制高校を見つけることができます。この後、通信制高校のメリット・デメリットについて紹介していきます。

通信制高校に入学するメリット・デメリット

現在通われている高校に通うのが辛い場合、そのまま今の高校を中途退学するよりかは、通信制高校に転・編入するのも良いと思います。ここでは、通信制高校に入学するメリットとデメリットをお伝えしていきます。

通信制高校に入学するメリット

①今通っている高校の単位が引き継げる

現在通っている高校で修得した単位を引き継ぐことができる場合があります。普通科の高校から、普通科の通信制高校に入学する場合は、問題なく引き継げますが、工業高校から、普通科の通信制高校の場合は、単位を引き継げない場合があります。また、年度の途中で転・編入学をすると、その年度は単位を引き継ぎできません。例えば、高2生の途中で転入する場合、高2生で修得した単位は引き継ぐことができませんが、高1生で修得した単位は引き継ぐことができます。

②不登校経験者でも安心

通信制高校は、基本自習のため、ほとんどが自宅での学習になります。不登校であまり人間関係が得意ではない人も、あまり人に会わずに、勉強を進めることができます。しかし、通信制高校には、スクーリングがあります。スクーリングは、学校に登校して授業を受けることです。このスクーリングの日程は、学校によって異なります。週に数日通うタイプから、年に数日のみ通うタイプまであります。自分の生活リズムや、性格等を考えて、選ぶと良いと思います。

また、スクーリングは、卒業条件に入っているので、必ず行かないと、高校を卒業できません。スクーリングに通わないという選択肢がないことは覚えておきましょう。

③ユニークな授業が多い

通信制高校には、ユニークな授業が多くあります。スポーツに打ち込むコースもあれば、美容師資格の取得を目指すコース、ネイリストを目指すコース等幅広くあります。もし、今やりたいことがある場合は、是非やりたいことがあるコースを選ぶと良いと思います。

通信制校に入学するデメリット

①自分でスケジュール管理する必要がある

全日制高校では、1日のスケジュールが学校側によって決められています。通信制高校では、自分で1日のスケジュールを決める必要があります。自分で計画を立てて、勉強をしていくだけですが、これが結構できず、挫折してしまう人が多いようです。1日2日と勉強をやらなくなっていき、勉強が溜まって、それを見て、またやる気をなくしてしまい、負のスパイラルに陥ってしまいます。

②単位が引き継げない場合がある

転・編入は単位を引き継ぐことができますが、単位を引き継げないケースもあります。年度の途中で退学をしてしまうと、その年度で修得した単位は引き継ぐことができません。今まで工業高校や、商業高校に在籍していて、そこから普通科の通信制高校に入学する場合は、引き継ぐことができない単位もあるので、注意が必要です。事前に学校に問い合わせをしましょう。

③学習内容が易しい

通信制高校の勉強内容は、全日制高校と比べると、易しい問題が多くなっています。これは通信制高校が、どんな背景の人でも高校卒業資格を得られるようにできているためです。このような理由から、大学進学を考えている人には、物足りなく感じてしまうかもしれません。また、通信制高校では、大学入試に必要な科目をやらない場合もあります。例えば、数学は、数学Iと数学Aまでは勉強しますが、数学IIや数学B、数学IIIは勉強しません。もし理系の大学を考えている場合は、数学II、数学B、数学IIIは独学で勉強していく必要があります。もし大学入試を考える場合は、サポートが手厚い大学受験コースを設けている学校を選ぶと良いと思います。

まとめ

人間関係の悩みなどの理由で、学校に行けず、不登校になる生徒がいます。そんな学校に行きたくないと思ったら、まずは、休学や退学等も検討してみると良いかもしれません。また、他の高校に転・編入するのも良いと思います。通信制高校も候補の1つとして考えてみるのも良いと思います。通信制高校のメリットとしては、前の高校からの単位を引き継ぐことができます。基本自習なので、そこまで人と関わりがありません。自分のやりたいことに打ち込める環境があります。デメリットとしては、自分でスケジュール管理をする必要があります。年度途中での退学の場合は、その年度の単位は引き継ぐことができません。学習内容が易しいので、大学受験を考えている場合は、大学受験コース等を考えてみると良いと思います。