通信制高校はどんな人に向いている?向いていない人の特徴も合わせて解説します

通信制高校はどんな人に向いている?向いていない人の特徴も合わせて解説します

通信制高校は、全日制高校と同様、毎日通学する必要はなく、自分のペースで通学することができます。そんな通信制高校に少しでも興味がある人に向けて、どんな人が通信制高校に向いていて、どんな人が向いていないのかについてお伝えしていきます。

通信制高校に向いている人

①やりたいことと、学業を両立したい人

通信制高校は、全日制高校のように、毎日学校に通う必要がありません。勉強のスケジュールも自分で決めることができます。そのため、自分が自由に使える時間を確保することができます。やりたいことがある人は、この自由な時間を利用して、やりたいことをやっていくことができます。やりたいことと、学業を両立した人として、東京オリンピックに出場された、スケートボードの堀米雄斗選手やBMXの中村輪夢選手、サーフィンの大原洋人選手などが挙げられます。通信制高校は、単位制のため、留年はありません。また、オリンピックに出場する選手は、世界大会や海外遠征などで多忙な中、学業と両立するのに通信制高校はベストな選択肢のようです。

また、私立の通信制高校には、様々なコースを設置している高校もあります。例えば、ネイリストを目指すコースや、声優を目指すコース、美容師を目指すコースなど学校によって様々です。やりたいことが、専門コースとしてある場合は、そのコースで自分のやりたいことを勉強すると良いと思います。早くから専門知識を学べて、実習を通してスキルを修得できるので、やりたいことがある人にはベストな環境だと思います。

②自己管理できる人

通信制高校は、74単位修得することが卒業条件の1つです。単位を修得するには、教科書を読み、レポートを作成し、スクーリングで授業を受けて、テストに合格すると単位を修得できます。通信制高校の勉強はレポートを作成することがメインとなります。レポート作成は、スケジュールが決まっているわけではなく、自分で勉強して、レポートを作成していきます。レポートの枚数は、1単位あたり約3枚になっています。そのため、卒業までに最低でも222枚提出する必要があります。1年間で25単位を修得することになると、75枚提出が必要で、1か月に直すと、約6枚です。1週間に直すと、1.5枚提出することが必要です。自分で勉強のスケジュールを組んで、毎週勉強してレポートを作成する必要があります。自分に甘く、ついサボってしまう人は、レポートが溜まっていき、その溜まったレポートを見て、やる気がなくなるという悪循環に陥ってしまいます。誰かに言われないとできない人や、誰かに見られないとできない人は、通信制高校には向いてない可能性があります。

③高校卒業資格を取得したい人

何らかの理由で、高校を卒業できなかった人や、全日制高校に通っていて、体調不良やいじめ等で勉強がついていけなくて単位を落としてしまった人には向いてます。年齢制限や、今の状況等も特に関係ないので、どうしても高校卒業資格を取得したい人には良い環境だと思います。また、全日制高校で単位を落としてしまって、通信制高校に転・編入する場合、時期によりますが、同級生と一緒のタイミングで卒業できる場合があります。ここは、高校に直接問い合わせしてみてください。

通信制高校は、全日制高校と異なり、毎日登校する必要がありません。学校にあまり登校できない人には、負担が少なく、卒業することが可能です。

④集団生活が苦手な人

スクーリングの日数は、学校によって異なります。公立の通信制高校の場合は、2週間に1回程度の通学、私立の通信制高校は、週に数日、通学するタイプと、年に数日、通学するタイプがあります。これは、入学する時に、どのタイプにするのかを選べます。あまり他の生徒さんと関わりたくない人は、スクーリングの日数が少ないタイプを選ぶと良いと思います。スクーリング以外では、基本自習になりますので、勉強に集中することができます。もし、不登校等で学校に全く通えない場合は、先生が自宅に来て、授業をしてくれる学校もあるようです。あまり学校に行けない人は、こういう制度がある学校を選ぶと良いでしょう。私立の通信制高校に多いですが、カウンセラーが常駐していたり、先生が全員カウンセラーの資格を持っているという学校もあります。メンタル面でサポートが必要な場合は、こういう学校を選ぶと良いと思います。

⑤発達障害や起立性調節障害を抱えている人

全国の公立の小学校や中学校に在籍している人で、発達障害の可能性がある人は、5.6%もいるそうです。発達障害を抱えている人は、全日制高校の制度や環境、学習ペースに合わない可能性が高いです。全日制高校に通学しても、勉強についていけなかったり、人間関係がうまくいかないケースがあります。高校側も発達障害を抱えている人に対する支援が十分でない場合が多いです。通信制高校の場合は、自学自習で自分のペースで勉強できます。コミュニケーションも対面だけではなく、メールであったり、チャットでも可能です。発達障害に理解のあるカウンセラーがいる学校もあります。こういう制度が充実している学校を選ぶと良いと思います。

起立性調節障害があります。起立性調節障害の主な症状は、立ちくらみや、疲れやすい、長時間立っていられないなどがあります。朝起きられないことから、不登校になる割合も高いです。軽症も含めると、中学生の約10%が起立性調節障害だと推計されています。起立性調節障害で、午前中に体調が悪いと全日制高校では通学するのが難しいと思います。通信制高校では、学校に行く時間を自分で決めることができます。また、スクーリングの日数が少ないタイプや学校を選ぶことで、気持ち的にも負担が少なくなると思います。

通信制高校に向いていない人

①自己管理できない人

通信制高校は自学自習がメインなので、勉強しなくても特に何も言われませんし、周りに先生や同級生がいないので、いくらでもサボることができます。レポート作成は、週に1.5枚以上提出しないと3年間で卒業することは難しいです。もし、自己管理が苦手な場合は、公立の通信制高校より、私立の通信制高校をオススメします。単位を修得するために1単位あたり1時間くらいのサポートをしてくれる学校もあります。自己管理できないが、通信制高校に通いたい場合は、勉強面のサポートが手厚い私立の通信制高校を選びましょう。

②勉強したいという意思がない人

通信制高校は、どんな背景の人でも高校卒業資格を取れるように設立されました。勉強する内容も基本的なことが多いので、全日制高校と比べると卒業するのは難しくないと思います。しかし、通信制高校は、自学自習をメインとしているので、勉強しないと卒業できません。

公立の通信制高校に進学する場合は、中学校卒業程度の学力は必要になりますが、私立の通信制高校に進学する場合は、特に指定はありません。勉強をしていて、わからないことがあったら、中学校のレベルまで遡って、勉強を教えてくれます。

まとめ

通信制高校に向いている人と、向いていない人についてお伝えしました。通信制高校に向いている人の特徴としては、やりたいことと、学業の両立をしたい人、自己管理できる人、高校卒業資格を取得したい人、集団生活が苦手な人、発達障害や、起立性調節障害を抱えている人が挙げられます。通信制高校は、広く門戸が開かれているので、勉強したい人や、高校卒業資格を取得したいと意欲的な人は是非、通信制高校を1つの進路先として考えてみてください。通信制高校に向いていない人の特徴としては、自己管理ができない人や、勉強をしたいという意思がない人が挙げられます。自己管理ができない人は、私立の通信制高校で、管理を得意とする学校に行けば、大丈夫かなと思います。勉強したいという意思がない人は、勉強が続かなくなり、中途退学する可能性があります。そうなると、お金も時間も無駄になってしまうので、じっくりと考えた上で、高校に通うかどうかを決めると良いと思います。