【通信制高校】卒業後の進路とは?進学・就職どちらも解説します。

【通信制高校】卒業後の進路とは?進学・就職どちらも解説します。

全日制高校では、全生徒の70%ほどが卒業後に、大学や、専門学校に進学します。通信制高校では、卒業後にどんな進路に進むのかについて、お伝えしていきます。

通信制高校の卒業後の進路

学校基本調査によると、全日制高校の大学等の進学率が57.4%、専修学校の進学率が21.5%、公共職業能力開発施設等の進学率が0.6%、就職率が16.1%です。通信制高校では、大学等の進学率が19.5%、専修学校の進学率が26.4%、公共職業能力開発施設等の進学率が0.8%、就職率が20.5%です。全日制高校の進路未決定者は、約4%ほどで、通信制高校の進路未決定者は、32.8%です。進路未決定者は、フリーターであったり、俳優や声優等の養成所に入所した人等も含まれます。大学進学率以外の数値は、全日制高校より通信制高校の方が高くなっています。大学進学率は、通信制高校の方が低く、通信制高校から大学に進学する人の割合が低いことがわかります。

通信制高校から大学進学を目指す

通信制高校から大学等の進学率は、20%ほどです。全日制高校は、60%近くなので、通信制高校の大学進学率が低いことがわかります。通信制高校からの大学進学率が低い理由としては、通信制高校は、どんな背景の人でも高卒資格を取得できるようにしているため、高卒資格取得を目指す人が多いためです。

通信制高校から大学に入るには、3つの方法があります。一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜です。一般選抜は、科目試験を課す選抜方法です。通信制高校の授業は、基本的なことがメインです。そのため、大学受験レベルの問題を解けるように、勉強を進めていく必要があります。また、大学受験で必要な科目を勉強しない場合もあります。例えば、数学は数学Iと数学Aのみ授業で行い、数学II、数学B、数学IIIは、授業で行いません。理科も理科基礎は授業で行いますが、理科は授業で行いません。そのため、数学や理科が受験科目で入っている場合、独学で勉強をしていく必要があります。国公立大学を志望する場合、入学者の約80%は、一般選抜です。国公立大学を志望する場合は、一般選抜も視野に入れて、勉強を進めていきましょう。私立大学の場合は、一般選抜が約40%で、学校推薦型選抜が40%という感じになっています。私立大学の場合は、一般選抜と学校推薦型選抜の両方の受験も視野に入れて勉強しましょう。

学校推薦型選抜は、2種類あります。指定校推薦と、公募制推薦です。どちらの推薦も高校の校長先生からの推薦が必要なことが特徴です。指定校推薦は、大学が指定する高校からのみ出願できる方式です。指定校推薦は私立大学を中心に行われ、合格した場合は、絶対に入学しないといけません。指定校推薦は、募集人数より多くの生徒が希望する場合、校内選考が行われます。募集人数は少ないので、狭き門です。指定校推薦が取れればラッキーというスタンスでいると良いでしょう。公募制推薦は、大学からの成績の条件がクリアしていれば、出願可能です。公募制推薦では、科目試験を課す大学は多いです。しかし、一般選抜と比べると、科目数は少ないです。

総合型選抜は、以前までAO入試と言われていたものです。大学は、それぞれにどんな学生に入学して欲しいかを明記しているアドミッションポリシーを出しています。面接や小論文、プレゼンテーションなどで、このアドミッションポリシーに合う学生を選抜するのが総合型選抜です。総合型選抜では、6月くらいから出願が始まり、年末頃まで選考が行われます。そのため、他の入試と比べると、総合型選抜は選考期間が長いのが特徴です。総合型選抜は、選考期間が長いですが、募集人数は少ないので、他の入試方式も考えつつ、受験するのが良いでしょう。

通信制高校に通っている生徒には、学校推薦型選抜や、総合型選抜がオススメです。どちらも学校の評定平均が出願資格になる場合が多いです。通信制高校では、レポートやテストは、基本的な内容がほとんどです。そのため、勉強をしっかりと行えば、高得点を取れる可能性が高いです。高得点が取れれば、評定平均も高くなる可能性が高くなります。そうすると、出願資格をクリアできる可能性が高くなります。学校推薦型選抜は、科目試験を課す場合もあります。しかし、科目数は少ないので、その受験科目をしっかりと勉強すれば合格する可能性はあります。総合型選抜は、高校生の時に、やってきたことを聞かれる場合があります。通信制高校は、自学自習がメインとなっています。そのため、学校の拘束時間は少なく、自分のやりたいことに時間を割ける環境です。空いた時間で、活動実績を積んでいきましょう。

通信制高校から就職を目指す

全日制高校を卒業して就職する人の割合は、16%ほどです。通信制高校では、20%ほどです。通信制高校から就職するのに不利になることはありません。履歴書にも、高校卒業の記載はありますが、通信制高校卒業とは記載されません。そのため、就職活動の面接で、通信制高校であることは、わかりません。しかし、面接では通信制高校であることを伝えると良いでしょう。通信制高校を選んだ理由や、通信制高校でやってきたことを伝えることで、面接で好印象を持たれる可能性があります。

就職を目指す際に、これをやると、就職で有利になる可能性が高いものをお伝えします。それは、資格取得を目指す、成績を上げる、インターンシップを活用する、アルバイトをすることです。

通信制高校では、専門コースを設置している学校があります。それは、国家資格等の取得を目指すコースです。具体的には、美容師や、調理師等の取得を目指せるようです。資格以外では、俳優や声優を目指すコース等もあります。専門コースは、通信制高校に入学する前に、既にやりたいことが決まっている場合は、是非やりたいことがあるコースに通うことも検討してみてください。通信制高校に入ってからやりたいことが見つかった場合は、独学もしくは、資格取得を目指せる学校に入って、資格を取得するのも良いでしょう。

就職においても学校の成績は良くしましょう。成績が良いと、就職先で、努力ができる人という印象を抱きます。また、スクーリングの遅刻や欠席はなるべくしないようにしましょう。就職先でも、遅刻や欠席をするのではないかという印象を抱かせてしまいます。

高校生でもインターンシップはあります。働く経験ができ、社会性も身に付きます。インターンシップを通して得た経験を、就職活動でアピールすると、好印象を抱くことが多いです。

通信制高校に在学中はアルバイトもすると良いでしょう。インターンシップの時と同様、社会性を身につけることができます。アルバイトと勉強を両立できると、それを面接の時にアピールできます。

まとめ

通信制高校の進路についてお伝えしました。通信制高校を卒業後、専修学校に進学する人が多く、次いで、就職、大学進学という感じです。今回は、大学進学についてと、就職についてお伝えしました。大学入試は、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜の3種類があります。この中の学校推薦型選抜と総合型選抜が、通信制高校の学生にはオススメです。評定平均を高い数値を出しやすく、活動実績を積みやすいためです。就職については、通信制高校だからといって、不利になることはありません。就職を有利にするために、資格を取得したり、成績を上げたり、インターンシップに参加したり、アルバイトをしたりすることで、有利にできる可能性があります。すぐできることとして、成績を上げることや、アルバイトをすることが挙げられます。積極的にやってみましょう。